姫発(小首を傾げて)「お姉様……先ほど、戦車に乗る兵のことを教えていただきましたけれど……馬に乗る方々も、やはり選び方がございますの?」
呂尚(優しく微笑んで)「ええ、もちろんよ姫発ちゃん♡ 馬に乗って戦う“騎士”たちは、軍の“閃光”──動く刃よ。選ぶ基準も一切の妥協は許されないわ」
姫発(まなざしを輝かせて)「まぁ……! その方々は、どんな風に選ばれますの? わたくし、とっても知りとうございます!」
呂尚(指を立てて真剣に)「まず、年齢は四十歳以下、そして身長は七尺五寸以上──つまり、背が高くて若く、しなやかな筋骨を備えていなければダメ」
姫発(うっとりと)「まるで……風のようなお姿ですわね……」
呂尚「でもね、見た目だけじゃダメなの。強靭な体躯、俊敏な脚、電の如き反応速度──そうでなければ、馬上戦なんて務まらない」
姫発「たしかに……馬に乗って走りながら矢を放つなど、並大抵のことでは……」
呂尚(うなずいて)「その通り。疾走する馬上から彀弩を引き、前後左右に矢を放ち、敵の包囲を突き崩す力が必要なの。それだけじゃない──溝を越え、丘を登り、濡れた大地を駆け抜け、深い川をも渡る。あらゆる障害を、馬とともに突破できることが条件よ」
姫発(思わずため息をついて)「まぁ……なんて……なんて勇ましい……」
呂尚「そしてね姫発ちゃん。そういう騎士こそ──敵の大軍を混乱させる“飛将”となる存在なのよ。このような者を、“武騎の士”と呼ぶの。そして──絶対に、厚遇しなきゃいけない」
姫発(小さな手を胸に当てて)「……はい。わたくし、覚えておきますわ。馬の背にて戦う者も、鋼の如き忠義を抱いてくださる方々……。わたくし、その方々に恥じぬ王になってみせます!」
呂尚(そっと頭を撫でて)「ええ、きっとね……♡ 姫発ちゃんなら、誰よりも立派な“王”になれるもの」
武王(姫発)(小首をかしげて)「お姉様……戦車って、あんなに大きくて怖そうなのに、乗ってる方々はとても凛々しくて……。どうやって、ああいう戦士をお選びになるのかしら?」
呂尚(太公望)(にっこり微笑み、指を立てて)「ふふっ、それはとっても大事な質問ね♡ 戦車を操る者は、軍の“牙と爪”──だから、選び方は一切の妥協なし。基準は、これよ!」
姫発(ぱちぱちとお手を打って)「ぜひ教えてくださいませっ!」
呂尚(真剣な瞳で語る)「まず年齢は四十歳以下。若くてしなやか、そして──身長は七尺五寸以上。つまり、背が高くて堂々としていることが条件なの。ただの背伸びじゃダメ。走って疾駆する馬を追いかけられて、そのまま跳び乗れるくらいじゃないと」
姫発(きゃっ、と驚いた様子で)「と、跳び乗る……!? まるで武芸の達人のようですわ……」
呂尚(うなずいて続ける)「そうよ。それだけじゃないわ。戦車の上では、前後左右、さらには上下──あらゆる方向に機敏に対応できることが大切。さらに、旗を扱うのも戦車士の役目。部隊の指揮にも関わるの。それに……“八石”の弩を引ける腕力も要るわよ♡」
姫発(目を丸くして)「八石……!? それって、とっても強い弓ではございませんか?」
呂尚(笑ってうなずく)「そう♡ そして、その弩を前後左右すべての方向に正確に射られるよう、日々訓練を積んでるのよ。そういう人こそが、“武車士”──戦車の華にして、守護の刃」
姫発(うっとりと見つめて)「……まるで、鋼鉄の中に咲く花のよう……。わたくし、そんな戦士たち、とても尊敬いたしますわ♡」
呂尚(微笑みながら)「だからこそ、大切にしなきゃいけないの。彼らには相応の厚遇をして、その志と忠誠に報いないとね──それが王の責務よ、姫発ちゃん」
姫発(胸に手を当てて)「はい……! わたくし、忘れません。お姉様の教え、いつか王として……必ず!」
太史編(ぴょこっ!)「やっほー! 今回は《武車士》のお話だよ〜! 大きな戦車に乗って大活躍する精鋭戦士たちなのっ!」
姫発(おっとりと顔を上げて)「お姉様……ご相談がございますの。たとえば、わたくしが戦車を一輌、敵軍の歩兵部隊に向けて出しましたなら……それって、兵卒何人分の価値がございますの?」
呂尚(涼しげに笑みを浮かべて)「ふふっ、面白い質問ね。じゃあ今日は、車と騎兵と歩兵の《バランス》、つまり“均兵”について教えてあげるわ」
姫発(目を輝かせて)「まぁ……素敵ですわ! いったいどなたが、いくつの敵と釣り合うのかしら……♡」
呂尚(真顔になって)「まずは兵種の特性を知らなきゃダメ。戦車ってのは軍の“羽翼”。ガツンと突撃して、敵の要を潰して、逃げ道まで塞いじゃう。つまり《破壊と制圧》の要ね」
姫発(こくこくと頷き)「では騎兵は……?」
呂尚(指を立てて)「騎兵は“目と刃”。偵察して、負けた敵を追って、補給線を断つのが仕事。要するに《機動と制裁》の役どころなのよ」
姫発「うふふ、どちらもカッコいいですわ……♡」
呂尚「でもね、使い方を間違えると、一騎の騎兵でさえ歩兵一人に勝てないのよ」
姫発(小声で)「まぁ……そんな……でも……お姉様は、勝てますわよね?」
呂尚(くすりと笑って)「あたしが負けるわけないじゃない。でもこれは《編制と地形》の話。だから《条件ごとの換算》を教えてあげる」
姫発(指を折って数えながら)「では……八十人の兵で、一輛の戦車に釣り合って……十人の騎兵で、一輛の車と……あぁん、わたくし、計算が追いつきません……♡」
呂尚(苦笑して)「いいのよ、覚えるのは感じで十分。次は《険しい地形》ね」
姫発(小声で)「坂道では、戦車がちょっと不利なのですね……」
呂尚「そう。だからこそ、どの兵科も《適材適所》。使いこなせば……」
姫発「天下無敵……ですわね♡」
呂尚(微笑んで)「その通り。ちなみに――十輛の戦車で千人の敵を蹴散らし、百輛なら万人すら退けるの。騎兵も、十人で百人を、百人で千人を崩すことができる。それが《武の威》よ」
姫発「まぁ、軍にも《部長》や《課長》がございますのね♡」
姫発(ふうっと息をつき)「……兵科も、陣も、こんなに細やかで……お姉様は、どこまで見通していらっしゃるの?」
呂尚「ふふ、戦場ってのは、計算と直感の両方でできてるの。大切なのは、命を預ける相手が信じられるってことよ」
姫発「はい……お姉様が教えてくださる兵法なら、わたくし、きっと間違いません!」
太史編(ぴょこっと登場)「はろろ〜! 今回は戦車と騎兵と歩兵のお値段バランス、いわゆる《均兵篇》のおはなしだよ〜!」
今日のおさらい:
武王(緊張しながら)「お姉様……ついに、わたくしの軍にも十万の兵が集いましたの……。でも、これほど多くの人々を一糸乱れず動かすなんて、果たしてできるのか不安ですわ……」
呂尚(優しく微笑みながら)「ふふっ、心配しないで姫発ちゃん♡ 三軍を指揮するには、ちゃんと順序立てて“教えて”“練って”“戦わせる”ってステップがあるのよ。教戦って言うの」
武王(目を輝かせて)「きょうせん……教えて戦う、でございますのね!」
呂尚(語調を引き締めて)「そうよ。まずね、将は軍中で“金鼓”──つまり、金属の打楽器と太鼓──を用いて号令を整えるの。これは進退のリズムを合わせるための音律。ひとつひとつの合図に意味があるの」
武王(小首をかしげて)「太鼓の音で兵たちを動かすのですね……可愛らしく思えますけど、戦場では命がかかっているのですわよね」
呂尚(頷きながら)「その通り。だから、教練はこうやって進めるの──まず一人の兵を鍛える。そしてその一人が出来たら、十人で合わせる。十人出来たら、百人で合わせる。百人、千人、万人……そして百万、すべてが一致して動くようになるまで、ね」
武王(ぽつりと呟くように)「ひとりから、百万へ……。まるで、わたくしの夢もそうですわ……」
呂尚(姫発の頭を撫でながら)「夢も軍も、一歩ずつ積み重ねていくものよ。ちゃんと育てていけば、いつか全土を制する百萬の軍にもなるの。だからこそ、教戦は大事なのよ♡」
武王(顔を赤らめて)「……お姉様、わたくし、必ず教戦を学びますわ。兵たちと心を通わせ、一糸乱れぬ軍を築いてみせますの……!」
呂尚(満足げに)「えらい♡ その決意こそ、百万の軍の“旗”よ」
太史編(ぴょこんと登場☆)「こんにちは〜! 今日は《教戦篇》だよっ。大軍をまとめるコツ、ぜんぶ詰まってるのっ!」
武王「お姉様……兵法って、鍛えれば鍛えるほど“わたくしの鏡”になるのですね……♡」
武王(うっとりと目を伏せて)「お姉様……兵を選ぶのって、ただの筋力や体力だけじゃないんですのね? 人の志とか、心に燃える想いとか……そういうものが、軍を強くするのでしょうか……?」
呂尚(優しく微笑んで)「ふふっ、さすが姫発ちゃん♡ 鋭いところに気づいたわね。実はね──兵士たちの“内に秘めた動機”こそが、戦場での真の強さを決めるのよ」
武王(目を輝かせて)「まぁ……! では、教えてくださいませ! わたくしも、お姉様のように兵の心を見抜けるようになりたいのです!」
呂尚(真顔で語り始める)「兵の訓練とは、ただ武器を振るうだけではないの。それぞれの素質や背景に応じて、最適な隊に配属することが──軍全体の力を最大限に引き出すカギになるのよ」
武王(そっと両手を重ねて)「なんて……熱くて、切なくて、力強いのでしょう……! それぞれの心に、物語があるのですわね……!」
呂尚(頷きながら)「そう。軍とはただの鉄の塊じゃない。一人ひとりが──生き様を持っているのよ。だからあたしは、兵の名簿を見るとき、必ず“心”も読み取るの」
武王(潤んだ瞳で)「……わたくしも、そんな王になってみせます。皆の想いを知り、彼らの運命を導ける王に──!」
呂尚(微笑んで姫発の手を取って)「ええ……きっとなれるわよ、あたしの誇りの妹♡」
太史編(ちょこんと登場)「やっほーっ☆ 今回は“練士”っていう、兵の分類について解説するねっ!」
太史編(ぴょこっ!)「こんにちは〜っ! 太史編だよ〜 今回は《武騎士篇》! 馬に乗って戦うエリート中のエリート、“騎兵さん”の選び方を見ていくよっ!」