姫発(おっとりと顔を上げて)「お姉様……ご相談がございますの。たとえば、わたくしが戦車を一輌、敵軍の歩兵部隊に向けて出しましたなら……それって、兵卒何人分の価値がございますの?」
呂尚(涼しげに笑みを浮かべて)「ふふっ、面白い質問ね。じゃあ今日は、車と騎兵と歩兵の《バランス》、つまり“均兵”について教えてあげるわ」
姫発(目を輝かせて)「まぁ……素敵ですわ! いったいどなたが、いくつの敵と釣り合うのかしら……♡」
呂尚(真顔になって)「まずは兵種の特性を知らなきゃダメ。戦車ってのは軍の“羽翼”。ガツンと突撃して、敵の要を潰して、逃げ道まで塞いじゃう。つまり《破壊と制圧》の要ね」
姫発(こくこくと頷き)「では騎兵は……?」
呂尚(指を立てて)「騎兵は“目と刃”。偵察して、負けた敵を追って、補給線を断つのが仕事。要するに《機動と制裁》の役どころなのよ」
姫発「うふふ、どちらもカッコいいですわ……♡」
呂尚「でもね、使い方を間違えると、一騎の騎兵でさえ歩兵一人に勝てないのよ」
姫発(小声で)「まぁ……そんな……でも……お姉様は、勝てますわよね?」
呂尚(くすりと笑って)「あたしが負けるわけないじゃない。でもこれは《編制と地形》の話。だから《条件ごとの換算》を教えてあげる」
姫発(指を折って数えながら)「では……八十人の兵で、一輛の戦車に釣り合って……十人の騎兵で、一輛の車と……あぁん、わたくし、計算が追いつきません……♡」
呂尚(苦笑して)「いいのよ、覚えるのは感じで十分。次は《険しい地形》ね」
姫発(小声で)「坂道では、戦車がちょっと不利なのですね……」
呂尚「そう。だからこそ、どの兵科も《適材適所》。使いこなせば……」
姫発「天下無敵……ですわね♡」
呂尚(微笑んで)「その通り。ちなみに――十輛の戦車で千人の敵を蹴散らし、百輛なら万人すら退けるの。騎兵も、十人で百人を、百人で千人を崩すことができる。それが《武の威》よ」
姫発「まぁ、軍にも《部長》や《課長》がございますのね♡」
姫発(ふうっと息をつき)「……兵科も、陣も、こんなに細やかで……お姉様は、どこまで見通していらっしゃるの?」
呂尚「ふふ、戦場ってのは、計算と直感の両方でできてるの。大切なのは、命を預ける相手が信じられるってことよ」
姫発「はい……お姉様が教えてくださる兵法なら、わたくし、きっと間違いません!」
太史編(ぴょこっと登場)「はろろ〜! 今回は戦車と騎兵と歩兵のお値段バランス、いわゆる《均兵篇》のおはなしだよ〜!」
今日のおさらい: