春の霞がただよう野営地。姫発は作戦図を前に小さなおでこにしわを寄せている。
姫発「お姉様……今回の戦、三軍を分けて進軍いたしますのね? でも――それぞれ違う場所にいる軍を、決まった日にぴったり集めて、一緒に戦うなんて…… そんなこと、できるのでしょうか? みんな迷子になってしまいませんの?」
呂尚(にこっと笑い、髪をくるくる)「あら♡ だからこそ将の采配がモノを言うのよ。 あたしたちがやるのは、ズバリ――“分兵”作戦ってやつ!」
呂尚「まずね、総大将があらかじめ戦場の場所と日付を決めるの。 “この日、この城を攻める!”ってハッキリ決めてから―― すぐに檄文(げきぶん)っていう通達を、ぜ〜んぶの将軍たちに配るのよ!」
姫発(目を輝かせ)「なるほど……“○月×日、〇〇城で集合ですわよ〜!”と、ちゃんとお手紙で……♡」
呂尚「そ。しかもただの手紙じゃなくて、“この日、この時刻、絶対来い”っていう軍律つき。 “到着が早かったらご褒美、遅れたら――斬首!”ってね♡」
姫発(ビクッ)「お、恐ろしいですが……遅刻は禁物、ですのねっ……!」
呂尚「でしょ? でもこうすることで、三軍の誰もが遅れずにやってくる。 遠くの部隊も、がんばって走ってくるの♡ こうやって、全軍が一斉に集まって、一気に攻め込む! これが、分兵を成功させるカギってわけ♡」
姫発「わたくし……そんなぴったりな連携、実現できるなんて、びっくりですわ……!」
呂尚(そっと肩を抱きながら微笑んで)「ふふっ、大丈夫よ姫発ちゃん♡ あたしがきっちり采配してあげるから、心配いらないわ」
太史編(元気に登場)「今回は“分兵”のお話! 軍隊を分けて動かして、でもちゃんと集まる戦法だよ〜!」