木洩れ陽が揺れる森の奥――小鳥のさえずりが、まるで戦場に訪れた静けさのように響いていた。
姫発(ぴた、と立ち止まり)「お姉様……。森の中で戦うというのは、とても難しそうですわ……」
呂尚(太公望)(静かに頷き)「うん。林中の戦大型いってのは、ふつうの平地戦より数段ムズいのよね。でも――ちゃんとやり方があるのよ。教えてあげる♡」
姫発(真剣な表情で頷いて)「お願いいたします……!」
呂尚「まずは、三軍をそれぞれ《衝陳》っていう陣形で分けて配置するの。これはね、敵に当たってもすぐ反応できる、いわば“突撃型”のフォーメーションって感じ!」
姫発「まぁ……! 森の中でも、陣形はとっても大切なのですね……!」
呂尚「そう♡ で、配置する場所も大事。“便兵所處”――つまり、動きやすくて見通しの利くところを選ぶの。外側には弓と弩、内側には戟と盾を配置して、バランスのとれた布陣にするわ」
姫発(ふむふむとメモをとり)「弓と弩が“外側”、戟と盾が“内側”…。はいっ、覚えましたわっ!」
呂尚(木の枝を手に取り、地面に描きながら)「それから、林の中ではね……道を切り拓くの。草木を刈って道を広げて、旗を高く掲げて、部隊の位置がバレないように動くのよ」
姫発(小さく息を呑んで)「森の中でも、隠れているようで実は“見せるべきもの”はしっかり見せるのですわね……」
呂尚(ニヤリと微笑んで)「その通り♡ 旗は高く、でも兵の動きは静かに、慎重に。敵にこちらの“意図”を悟らせないってことが、森の戦いでは特に大事なのよ」
姫発(顔を上げて、強く頷き)「お姉様……。林戰って、まるで“静かなる嵐”のようですわね……」
呂尚(その言葉に目を細めて)「ふふっ……姫発ちゃん、いい感性してるじゃない♡」
呂尚「もし木がまばらな場所だったら……そこでは《騎兵》を使うの。その背後に《戦車》を配置して、隙を見て一気に攻める!」
姫発「なるほどっ! 木の多さに応じて兵の種類を変えるのですねっ!」
呂尚(キリッと指を立てて)「でも、林の中って進みにくいし、伏兵がいっぱい隠れてるかもだから――《衝陳》で備えて、前後の守りもバッチリね!」
姫発「敵が多くても、こちらが素早く動ければ、勝てますのね!」
呂尚(そっと微笑んで)「そう。敵がいくら多くても……こちらの布陣と心構えが整っていれば、絶対勝てるわ♡ そしてね……戦った兵たちは、ちゃんと休ませてあげるの。交代で戦って、交代で休んで……勝つまで繰り返す。それが、森の中で勝つ“林戰の紀(き)”――つまり、鉄則ってわけ♡」
姫発(胸に手を当てて)「わたくし……今なら、森の中でも戦える気がしてきましたわ……!」
呂尚(優しく姫発の肩を抱き寄せて)「大丈夫よ。あたしがそばにいるもん♡」
姫発(しみじみと)「森の中にも、こんなにも深い戦法があるのですわね……。お姉様から学べて、本当に良かった……♡」
呂尚(優しく微笑んで)「ふふっ、そう思ってくれるなら、あたしも嬉しいわ♡ 姫発ちゃん、どこでだって戦える立派な王様になれるわよ」
太史編「やっほー!太史編だよ♡ 今日は《林戰篇》、つまり森の中での戦いのことを分かりやすく解説しちゃうね!」
まとめ
太史編(にっこり笑って)「ということで、林戦は“静と動の駆け引き”がカギなんだね♡ ちゃんと備えて、柔軟に戦えば――敵将だって逃げてっちゃうかもっ♪」