薄曇りの空の下、黄土の丘に風が吹きつける。姫発は小さく拳を握りしめ、お姉様の背に問いかけるように目を向けた。
姫発(うつむきながら)「お姉様……もし、わたくしの軍が少なくて、敵は何倍もの兵を擁していたら……どうすれば良いのでしょう? 勝てる道など、あるのでしょうか……?」
呂尚(太公望)(ゆっくりと振り返り、やさしく微笑んで)「あるわよ、姫発ちゃん♡ あたしたち、少ない兵でだって勝てるの。その方法、ぜーんぶ教えてあげるから、ちゃんと聞いてね?」
姫発(ぱっと顔を上げて)「はいっ、お願いしますっ!」
呂尚「まずね、少ない兵で多勢を撃つときは――“日暮れ”と“伏兵”と“隘路”を使うのよ!」
姫発「日暮れと……伏兵と……?」
呂尚(指を立てて)「そう。日が落ちる時間を狙って、草むらに伏せておくの。敵が細い道を通るとき、ばちーん!と待ち伏せ攻撃♡」
姫発(メモを取りながら)「ふむふむ……狭い道を選んで、夕暮れに……」
呂尚(急に真剣な顔で)「でも、もし草もない。隘路もない。日もまだ高い。そして……大国も、味方もいない。そんな絶望的な状況だったら、どうすると思う?」
姫発(顔をこわばらせて)「そ、それは……も、もう……だめですわ……!」
呂尚(すっと姫発の頬に手を添え、優しく)「だめじゃないわ、姫発ちゃん♡ そのときこそ、“智謀”の出番よ」
呂尚(指先をくるくる回して)「まず、敵将の心を揺さぶるの。嘘の情報、ニセの部隊、偽りの道筋――“こっちが本隊よ~”ってフリをして、敵を遠回りさせるのよ。そしたら、ちょうどいい時間に、ちょうどいい場所に誘導できる♡」
姫発(目を輝かせて)「わたくしの思うように……敵を、動かすのですのね!」
呂尚「そう。敵が水を渡りきってない。宿営地にたどり着けてない。そんなバラバラな瞬間を狙って、――伏兵が左右から! 馬車と騎兵が前後から! その一撃で、敵将はパニック♡ 軍は混乱して、いくら兵が多くたって意味なし、ってわけ♡」
姫発(頬を赤らめて)「お姉様……かっこいい……!」
呂尚(照れ隠しに髪をくるくる)「まぁ、あたし天才だから?♡ それにね、戦うだけじゃないの。外交っていう手段もあるのよ」
姫発「外交……ですか?」
呂尚「うん。大国の王様には、丁寧にお願いする。近くの国の将軍には、お礼とともに味方になってもらう。そのためには――“おカネはたっぷり、言葉はへりくだって”ってね♡」
姫発(こくんと頷いて)「なるほど……お金と礼節ですのね……!」
呂尚(ニッと笑って)「そう! それがね、“弱者の武器”なのよ♡」
姫発「少ない兵でも……工夫次第で勝てるのですね……! わたくし、勇気が湧いてまいりましたわ!」
呂尚「うん……その調子♡ 少なくても、負ける理由にはならない。勝てるかどうかは――“知恵と決意”次第よ、姫発ちゃん♡」
太史編(ぴょこっ)「こんにちは~! 今回は《少衆篇》のまとめだよっ!」
まとめ