(風の強まる夕刻、渡河の準備中の陣中にて――)
姫発「お姉様……っ、大変ですわ! 渡ろうとしていた川が、急な豪雨で氾濫してしまいましたの! それに、まだ全軍が渡りきっておりませんのに、水嵩がどんどん……!」
呂尚(眉をひそめながらも冷静)「ふーん……これだから、天候ってやつは手強いのよね。でも、それは計画不足ってこと。兵法じゃね、こういうのが一番ヤバいの。」
姫発「えっ……わたくしの指揮が、甘うございましたの?」
呂尚(姫発の手をとって)「違う違う。こういう非常時に焦る必要はないの。だけどね――『器械の備えなし、訓練もしてない、地形の読みもない』って三重苦は絶対NG。王者の軍は、常に最悪を想定して備えておくのよ。」
姫発(小さく頷き)「は……はいっ。では、今すぐどう動くべきでしょうか?」
呂尚「よし、兵器の総点検からいこっか。これが『軍略』の真髄だよ。攻城には轒轀(ひんうん)、臨衝(りんしょう)――敵の城を登るには雲梯(うんてい)、監視には飛楼(ひろう)。行軍と停陣には、武冲(ぶちゅう)・犬橹(けんろ)で前後をガード。道を塞ぐときは、材士に強弩(きょうど)持たせてサイドからズバッと!」
姫発「武器が……戦術そのものになってるんですのね……!」
呂尚(ウィンクしながら)「その通り♡ さらに、陣地を守るには天羅(てんら)、武落(ぶらく)、行馬(こうば)、蒺藜(しつり)。昼は五色の旗で合図、夜は煙火や太鼓、鈸、笳で指令を伝えるのよ。」
姫発「わたくし、もっともっと勉強したいですわっ!」
呂尚(頭をぽんぽんしながら優しく)「いい子ね♡ 最後に、川を越えるには飛橋、転関、天潢(てんこう)、飛江(ひこう)……全部使いこなせば、どんな大雨だって渡れるんだから。」
姫発「どんな困難でも、兵器があれば必ず突破できるんですのね……!」
呂尚「そうよ。三軍の準備が完璧なら、主将は何も恐れる必要なし。これが――王者の軍ってわけ♡」
姫発「お姉様……兵器って、ただの道具じゃないんですのね……。それは、民を守るための“翼”なんですのね!」
呂尚(静かに頷き)「うん。それを活かせるかどうかが、君主の器ってことよ、姫発ちゃん♡」
太史編「やっほ〜! 今回は“軍略篇”! 雨でも川でもぜ〜んぶ兵器で乗り切る兵法の極意を紹介しちゃうよ♡」
まとめ
どんな困難が立ちはだかっても、兵器の準備と訓練があれば勝てる! 「軍略篇」は、兵器=戦略という真理を教えてくれる神回なのです♡