武王(膝に頬杖をついて)「ねえ、お姉様。今みたいに天下が平和なとき、兵器とかお城の守りって、わざわざ整える必要ありますの?」
呂尚(微笑を浮かべて)「うふふ、姫発ちゃん……甘いわね。そういう“何もない今”こそ、いちばん大事なのよ」
武王(小首をかしげる)「ええっ、戦もないのにですの?」
呂尚(ゆっくりと語る)「そもそも兵器ってね、急に天から降ってくるもんじゃないの。人の営みの中から、自然に生まれてくるものなのよ。たとえば──」
武王(感嘆の声)「わぁ……ぜ、全部、普段の暮らしにあるものでございますわ……!」
呂尚(真剣な瞳で)「そうよ。だからね、“民を豊かにする”ことがそのまま“国を強くする”ことに繋がるの。国を治めるって、まず田畑を守り、民の手を止めないことなのよ」
武王(胸に手を当てて)「……つまり、畑で耕しているお父様や、お家で糸を紡いでいるお母様が、未来の軍を支えているってこと……?」
呂尚(優しく頷いて)「その通り。戦うために鍛えるんじゃない。暮らしを守るために、鍛えられていくの。だから将来、姫発ちゃんが国を治めるなら──」
武王(きゅっと手を握って)「ええ、わたくし、きっと良い田畑をたくさん増やして、民の暮らしを豊かにしてみせます! それが、強い国の第一歩ですものね、お姉様♡」
呂尚(ふふっと微笑んで)「うん……そうやって強くなっていく姫発ちゃんの姿こそ、あたしにとって一番の誇りよ」
武王「民の営みが、そのまま戦いに繋がっているなんて……兵法って、こんなに深いものだったのですね……。お姉様のおかげで、わたくし、またひとつ賢くなれましたわ♡」
太史編(ちょこんと登場)「今回は“農器篇”だよ〜! 実はね、昔の戦争道具って、ほとんどが“農業の延長”からできてたの!」
Too史編(にっこりと)「天下泰平でも手を抜かないのが真の将。『平時こそ、備える時』──それが“農器篇”の教えなんだね!」