武王(ちょこんと座って)「お姉様……大事な戦いのとき、将軍ってどうやって選ばれるのですの?」
呂尚(うなずいて)「うん、大事な質問ね。戦のとき、王さまはまず正殿を避けて、別の場所で将軍を呼び出すの。真剣な雰囲気で“国の運命は、あなたにかかってます”って言うのよ」
武王(目をまるくして)「まぁ……重たいお役目ですわ……!」
呂尚「うん、それだけ将軍って存在が大きいの。命令を受けたら、太史が占いして、三日間斎戒して、それからお寺に行って──“吉日”を選んで、いよいよ斧と鉞(まさかり)を授けるの」
武王「儀式って、そんなにちゃんとやるんですのね……!」
呂尚「そう。王さまは“この武器を手にすることで、天の上から地の底まで、軍のことは全部任せます”って伝えるの。だから将軍は、その瞬間から命がけなの」
武王(小さく手を握って)「責任の重さ……感じますわ」
呂尚(真剣な眼差しで)「それだけじゃないの。兵は多ければいいってわけじゃないし、死ぬ気で戦えば勝てるわけでもない。仲間の意見をちゃんと聞くこと、士卒と苦楽を共にすること、そういうことが大事なのよ」
武王「……わたくし、みんなより先にごはん食べたり、涼しいとこにいたりしたら……駄目ですの?」
呂尚「当然ダメっ♡ 兵たちが座るまで、将軍は立ってるの。兵たちが食べるまで、将軍は待ってる。暑くても寒くても、同じ環境で過ごす。そうすれば、みんな本気でついてきてくれるの」
武王(うっとりした目で)「ああ……お姉様、本当にかっこいいですわ……!」
呂尚(少し照れて)「ふふっ、あたしを見習うといいわ♡ でもね、任命された将軍も言うの。“軍のことは、王さまが遠くから口出ししないで。任せてくれないなら、あたしは引き受けません”って」
武王「なるほど……お任せするからこそ、責任を果たすのですねっ!」
呂尚「そう。命がけだから、勝つまでは生きて帰らないって覚悟なのよ」
武王(小さく息をのんで)「わたくし……ちゃんとした“任せ方”ができる王様になりますわっ!」
呂尚(にっこり)「うん……君がそう言ってくれるなら、きっと大丈夫♡」
太史編(ぴょこんと登場)「今回は“立将”っていうお話だよ〜! つまり、“将軍ってどうやって任命されるの?”ってこと!」