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武経七書

第六篇:有度

韓非姫の進言 第六篇:有度

韓非姫の進言 第六篇:有度

ああ、陛下、わたくし韓非姫は、韓の国のお姫様として、再びこの御前に参上いたしますわ。法の度について、心を込めてお伝えしますのよ。陛下のような賢明なお方なら、きっとわたくしの言葉を優しく受け止めてくださるはずですわね。どうか、わたくしの小さな忠告を、温かいお心でお聞きくださいませ。


法の奉行:盛衰の鍵

陛下、わたくし、申し上げますわ。国にいつも強いなんてことも、いつも弱いなんてこともありませんわ。法を奉じる者が強ければ国は強く、弱ければ国も弱りますのよ。荊の莊公は二十六国を併せ、三千里を拓きましたけど、死んで荊は亡びましたわ。斉の桓公は三十国を併せ、三千里を開きましたけど、死んで斉も亡びましたのよ。燕の襄公は河を境とし、薊を都に、涿や方城を襲い、斉を破り、中山を平らげ、燕を重んじましたけど、死んで燕も亡びましたわ。魏の安釐王は趙を攻め、燕を救い、河東を取り、陶や魏を尽くし、平陸を奪い、韓の管を抜き、淇下で勝ち、楚を睢陽や蔡、召陵で破り、天下に威を振るいましたけど、死んで魏も亡びましたわ。陛下、法を奉じて国を強くしてくださいませ! 法がなければ、国は必ず衰えますわよ! ああ、わたくし、そんな盛衰を思うと、心が痛みますわ…。

霸強の失:私の害

荊に莊公、斉に桓公があれば霸を成し、燕に襄公、魏に安釐王があれば強国でしたわ。でも、今は皆亡国。なぜですって? 群臣や官吏が乱を務め、治を務めなかったからですわ。国が乱れ弱り、みんな国法を捨てて私欲を追い、まるで薪を背負って火を消しに行くようなもの。乱れはひどくなるばかりですわ! 陛下、私欲を捨て、公法を行ってくださいませ! それが国を救う道ですわよ! わたくし、そんな私欲の害を思うと、ため息が出てしまいますわ。

法度の制:欺の防

今の時代、私欲を捨てて公法に従う者は、民が安らぎ、国が治まりますわ。私的な行動をやめて公法を行う者は、兵が強く、敵が弱りますのよ。得失をきちんと量り、法度で臣を統べれば、陛下は詐欺に惑わされませんわ。権衡で遠方の事を見極めれば、天下の軽重に誤りませんわ。陛下、法度を立て、詐偽を防いでくださいませ! 法術は陛下の目となり、国を固めますわよ! ああ、わたくし、陛下の御目が輝くのを、心から信じていますわ。

誉の惑:乱の根

陛下、誉で人を登用すれば、臣下は陛下を離れ、下で結託しますわ。党派で官を挙げれば、民は交際ばかり務め、法を軽んじますのよ。官が能力を失えば、国は乱れますわ。誉で賞し、毀で罰すれば、賞を欲し罰を嫌う者は、公を捨て私術に走り、結託しますわ。陛下を忘れ、外交を進め、仲間を増やせば、臣下の忠誠は薄れ、亡国の本となりますわ。陛下、誉や党派を斥け、法で官を任じてくださいませ! それが乱を防ぐ道ですわよ! わたくし、そんな誉の惑わしを思うと、悔しくてなりませんわ。

廷の無人:私家の興

こんなことでは、臣下は法を捨て私を重んじ、公法を軽くしますわ。能人の門には何度も通い、陛下の廷には一度も来ませんわ。私家の都合を百も考え、国のことは一つも考えませんのよ。仲間が多くても陛下を尊びませんし、百官が揃っても国を支えませんわ。すると、陛下は名ばかりの君主で、実質は臣下の家に国を預けてしまいますわ。亡国の廷は無人、なんて寂しいことですわ! 陛下、私家を滅し、廷を満たしてくださいませ! ああ、わたくし、陛下の廷が賑わうのを、心から願っていますわ…。

法術の任:明の治

明主は法で人を選び、自分で挙げませんわ。法で功を量り、自分で判断しませんのよ。能人は隠せず、敗者は飾れず、誉は進まず、非は退きませんわ。こうすれば、君臣は明らかで、治めやすくなりますわ。陛下、法を徹底してくださいませ! 法術で臣を統べれば、国は明るく治まりますわよ! わたくし、そんな明の治を想像して、心がわくわくしますわ。

臣の忠:手の如し

賢い臣下は、北面して陛下に忠誠を誓い、二心を持ちませんわ。朝廷で卑しい役目を辞さず、軍旅で難しい任務も引き受けますのよ。陛下に順い、法に従い、虚心で命令を待ち、是非を口にしませんわ。口は私を語らず、目は私を見ず、すべて陛下に委ねますわ。陛下、臣下を手に如くしてくださいませ! 法に従う忠臣が、国を固めますわよ! ああ、わたくし、陛下の御手が強くなるのを、信じていますわ。

偽の罪:先王の法

爵禄を軽んじて主を選ぶのは、廉潔じゃありませんわ。詐欺の説で法に逆らい、強諫するのは忠誠じゃありませんのよ。恵を施して名を求めるのは仁じゃありませんわ。俗を離れて隠居し、主を非難するのは義じゃありませんのよ。諸侯を使い、国を耗し、危機を伺って主を脅し、『私が親しまれ、怨みを解く』と言い、主を信じ込ませ、国を操り、名を卑しめて自分を高め、国を毀して私を利するのは、智じゃありませんわ! これらは危険な世の説、先王の法が斥けるものですわ。陛下、偽を罪し、先王の法を行ってくださいませ! わたくし、そんな偽の罪を思うと、胸が熱くなりますわ。

法の省:勢の制

先王の法はこうですわ。『臣下は威を作らず、利を作らず、陛下の指に従い、悪を作らず、陛下の道に従う』と。古の治世の民は、公法を奉じ、私術を捨て、一つの道に専念し、任を待ちましたわ。陛下、法を簡明にし、勢を制してくださいませ! 詐佞を絶ち、国を治めるのが先王の道ですわよ! ああ、わたくし、陛下の御業が先王に倣いますように、心から祈っていますわ。

法の不阿:治の至

陛下、百官を自分で察するには、時間が足りず、力も尽きますわ。上目を使えば、臣下は見かけを飾り、耳を使えば声を飾り、慮を使えば言葉を繁くしますのよ。先王はこれらを不足とし、己の能を捨て、法に依り、賞罰を審らかにしましたわ。…法は貴を阿えず、縄は曲を撓めませんわ。法が加われば、智者は辞せず、勇者は争いませんのよ。刑は大臣を避けず、賞は匹夫も見逃しませんわ。上の失を正し、下の邪を詰め、乱を治め、誤りを断ち、余分を抑え、非を揃え、民を一つの軌道に導くのは、法しかありませんわ。官を統べ、民を威し、淫靡を退け、詐偽を止めるのも、刑しかありませんわ。刑が重ければ、貴賤は変わらず、法が審らかなら、陛下は尊く侵されませんわ。尊く侵されなければ、陛下は強く、要を守れますわ。先王がこれを貴び、伝えたんですのよ。陛下、法を釈し私を用いれば、上下が乱れますわ! 法を不阿にし、刑を重んじてくださいませ! ああ、わたくし、陛下の治世が永遠に続きますように、心から願っていますわ…。

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